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　昔、浅間山が大噴火した。
そして、沢山の火山灰が降ってきた。
それは、夏の田植えが終わった直後であった。
植えたばかりの苗は、埋まってしまい、全滅した。
人々は、この自然の脅威に畏れおののき、ただ、神仏に祈るばかりであった。
その時の祈祷の名残が大般若会である。
町内の善男善女が寺に集まり、市内では唯一と云われる大般若講が挙行された。
十人の坊さんによるお経三百巻の転読、太鼓の鳴り物、詠讃歌なども加わり、荘厳に、安全を祈る御祈祷が行われた。
この功徳があまねく一切に及ぶことを祈る。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　いだ　）